まっすぐに、歩く。

小学生のころから、通知表の「情緒の安定」ってところには◎をつけてもらうことが多かった。
原則として冷静で騒がない。そう簡単にはキレたりしない。
だけど表面ではそう見えなくても緊張も動揺するし、そりゃ泣いたり怒ったりもします。
50年近く生きてきた人生、何度もくじけそうになったり、落ち込んだりしたことだってある。
去年は飲まれそうになりながらも速い流れの中を泳ぎ抜いた感があったが、
今年は珍しく停滞したり途方にくれたり、迷いの多めな年だったかも。

思い悩んだり迷うこことって、過ぎてしまえばなんだったんだと思うけど、
最中にいるときはほんとに不安で渦巻いていて出口が見えないダークな気分。
その状態から自力で脱出するなんて、なかなかできないだろうとは思うけど、
乗り越えたらまた越えられる、そうアドバイスしたことはいつかの自分の体験もあって。

30歳くらいかな、日々沼のような気分から出られなかった時期に、
まさか会う?というような関係にあたる人物に会いに行って、見事にその沼から脱出できた。
彼女がくれたのはたった一言。でもザーッとノアの方舟みたいに道が開いたような気がした。
でもまさか会う?今の私だったらまたあの勇気、出るのかなあ。

まずは後ろを振り向かないで、顔を上げてまっすぐに歩いてみる。
ショーのランウェイにでも乗った気分で。
写真は引用。

稀温

稀温(キオンステューディオ代表)学生時代から衣装制作、販促企画などの活動を開始。流通と外食勤企業務を経て1991年よりフリー。衣食住のコーディネート、撮影やスタイリングなどを経て、名古屋を中心に大小のイベントや店舗など「場をつくる」プロジェクトに関わる。2016年より尾州のレトロビル「リテイル」で「アール・マテリアル・プロジェクト」を常設化する。