師は軽やかに去って行く。

先日のこと。
材料を仕入れに行ったらばったりとTさんに会った。

独立して仕事をする重要なとっかかりをくれた一人で、
特に初期にはすご〜くお世話になった人。
買い物しながらお互いに近況報告。
「村に民家を借りたので移り住むんだ。」と。

その声を聞きながら、頭にコーディネーターのM先生が浮かんだ。
「もうね、全部イヤになっちゃったのよ。
そしたら私が大事にしたいのは、食べることだって気付いたのよ!」
一昨年に新たなパートナーが住む外国へ行った。

経緯をすべてそばで見ているわけではないので、
それぞれにいろいろあったのだとは思うのだが、
そして一世代先を行ってる人たちではあるが、
「師」の面々は実に軽やかに飛び立っていくかのように見える。

ちょっとおおげさかもしれないけど、
ひょっとしたら、これで最後になるかもしれない。
でも、そこでばったり会えたのは、何かえにしがあるのかなと思った。

稀温
稀温(キオンステューディオ代表)学生時代から衣装制作、販促企画などの活動を開始。流通と外食勤企業務を経て1991年よりフリー。衣食住のコーディネート、撮影やスタイリングなどを経て、名古屋を中心に大小のイベントや店舗など「場をつくる」プロジェクトに関わる。2016年より尾州のレトロビル「リテイル」で「アール・マテリアル・プロジェクト」を常設化する。