モノの輪廻を。

20100326-1269534998.jpg最初にさくらアパートメントで「マテリアルショップ」を展開したきっかけは、自分が衣装家になるちょっと前の経験。服飾の学生時代にバンド活動する友人のため毎月5人分の衣装をつま先からアタマまであつらえていた。
ボリュームあるドレスやフリルがてんこもりのティシャツを作ってたが、みんなお金ないので、予算はひとり数千円。目をつけたのが、ご近所のスカート工場の裁断室の片隅にうず高く積まれた端切れ。ゼリー用アルミカップをトンカチで叩くと金のバラの花に見えたのでスカートのモチーフにしたり。おかげさまでずいぶん助かったけど、それだけじゃなくてやってて楽しかったの。ゴミのような運命だった素材を活かせることが。輪廻する素材のゆくえを、ほかのみんながどう活かすか、美しく使うかを見たいと思ってる。

稀温
稀温(キオンステューディオ代表)学生時代から衣装制作、販促企画などの活動を開始。流通と外食勤企業務を経て1991年よりフリー。衣食住のコーディネート、撮影やスタイリングなどを経て、名古屋を中心に大小のイベントや店舗など「場をつくる」プロジェクトに関わる。2016年より尾州のレトロビル「リテイル」で「アール・マテリアル・プロジェクト」を常設化する。